令和防災研究所設立記念シンポジウム実施報告

令和防災研究所設立記念シンポジウム
全国都市会館で開催
250名が参加

 当研究所は9月23日(月・祝)、全国都市会館(東京都千代田区平河町)で「平成災害史の教訓と令和に向けた課題」と題して、設立記念シンポジウムを開催しました。都内地方公共団体関係者、議会議員、防災士など約250名が参加し、会場は熱気に包まれました。
 はじめに、青山佾所長が「平成の 30 年間、日本をはじめ世界各地で相次いだ災害への対応や備えについて反省と教訓を整理し、今後の防災にどう生かすべきか、研究所として情報発信していきたい」と挨拶を述べました。
 つづいて第一部では研究所研究員・理事がそれぞれ10分弱の持ち時間で、次の通り問題提起を行いました。
 河上牧子(令和防災研究所主任研究員・事務局長)「平成時代の災害の概要と特徴」
 玉田太郎(防災士研修センター代表取締役)「事前防災教育」
 早坂義弘(東京都議会議員)「災害関連死」
 中林啓修(人と防災未来センター主任研究員)「自衛隊・災害派遣と地域」
 成澤廣修(東京文京区長) 「文京区の防災対策の取り組み『妊産婦・乳児救護所』と『避難所開設キットの導入』について」
 廣井悠(東京大学准教授)「大都市の防災」
 橋本茂(日本防災士機構事務総長)「地区防災計画の推進」
 加藤孝明(東京大学教授)「温故創新~これからの防災の方向性~」
  また、ゲストスピーカーとして浦野修・日本防災士会会長が「日本防災士会の活動」についてスピーチしました。

 第二部では、第一部の発表を受けて参加者から質問票を出してもらい、その場で青山所長が分類整理して、理事を指名。理事がそれに答えるという形で進めました。文京区の『妊産婦・乳児救護所』への先駆的な取り組みや防災士の活動等に関する質問に加え、台風15号による千葉県の長期停電問題に多数の質問が寄せられました。
 参加者からは「多くの専門家から多様な分野について問題提起を受けて、非常に新鮮だった。個々の先生方からもっともっと詳しく話を聴きたかった」、「いいお話ばかりだったが時間が短かった。地元にお招きして続きを聴きたい」といった感想が多数聞かれた。
 参加者は行政・議会関係者が多く、研究所としては引き続き、防災行政や地域防災の在り方について積極的に提言していく方針です。